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外国人留学生インターンにはどんな仕事を与えるべきか

多くのベンチャー企業が、外国人採用を始める上で「まずはインターンシップの受け入れからスタートしてみようかな」と考えていらっしゃるようです。正社員を雇用するよりも会社への負担が少ないと考えられるためです。しかし、実際には正社員よりも大変な側面も多々あります。

私たちの会社では2013年の会社設立以来、今までに世界各国からの40名以上の外国人留学生を弊社でのインターン生として採用してきました。中には、大成功だ!と感じるインターンシップ受入れの経験もあれば、受け入れた留学生とお任せした仕事内容の相性がよくなかったと感じたケースもあります。また私たちがお手伝いしてきたベンチャー企業様の中でも、外国人留学生へのインターンシップをうまく実施し、良い結果につなげている会社もあれば、外国人留学生インターンが期待通りの仕事をしてくれない、と嘆いている会社も見てきました。

何が外国人留学生のインターンシップの成功・失敗を分ける理由を検証した結果、どのような仕事を与えるのかという点にかかっているということが明らかになりました。今回は外国人留学生インターンシップを成功させるための仕事の作り方のポイントを3つお伝えします。

「投資」としての業務に関わってもらう

仕事には大きく分けて、会社の業務を回していく上でクリティカルなオペレーショナルなものと、投資的に取り組むような新規事業や将来のサービス・製品の研究開発などがあるかと思います。

外国人留学生インターンシップで失敗してしまうケースとしては、日常業務に関わるお仕事に関わってもらう場合というのがあります。どんなに能力がある外国人留学生だったとしても、日常業務に関わることをお願いするのはあまり適していません。理由としては、外国人留学生に時間的コミットメントは期待できないということがあります。外国人留学生の日本にいる目的は、学業です。大学・大学院の研究にしっかりと取り組むことが、何よりも彼らの中でトッププライオリティになります。「研究発表があるから今日は仕事にいけない」「教授から突然呼び出されたから今日は行けない」といったことは、よく外国人留学生から言われることです。

弊社でも、採用した外国人留学生に、会社の中で重要なマーケティング活動の一部をお願いしたことがありました。外国人留学生がコンスタントに来てくれる時はマーケティング活動も大成功し問題なかったのですが、突然スケジュール通りにこなくなると、そのせいで他の全てに悪影響が出てしまいました。

一方で、「投資」的な事業に関わってもらうことができれば、外国人留学生の突然のスケジュール変更等があっても、特に大きな影響は出ません。また「投資的事業」であれば、外国人留学生の人のアウトプットについては、マイナスということはなく、よければプラスと判断できます。また投資・新規事業であれば、成功することの方がレア、というような期待値レベルかと思います。そのような期待レベルの仕事の方が、外国人留学生に任せるには適しています。

本人の強みを活かせる仕事を与える

外国人留学生インターンを、誰か社員の一部の業務の「補完」であったり「右腕」として採用するというのは、留学生にとっても企業にとっても良い結果につながらないようです。自分がやった方が早い、と思うようなことでも、「時間がないから」「面倒だから」という理由で、外国人留学生へのインターンシップとして作り込もうとする方もいらっしゃいます。しかし、自分でもできること(むしろ本来は自分がやった方がいいこと)を学生という存在に任せると、どうしても相手のパフォーマンスに対して不満を持ってしまいがちです。

外国人留学生のインターンシップを成功させるためには、本人の強みとするところをしっかりと把握し、その強みが最大限生かされるような仕事内容を任せていくことが一番理想です。ただし、仕事経験が少ない外国人留学生は、自身の強みを自分でしっかりと認識していないということもあります。そのため、強みを把握するために、採用の前になんらかの形でトライアルデイを入れたり、いろいろな能力が測れるプロジェクトを任せる等をして、本人の強みは何か短期間のうちに把握することが重要です。

弊社では、東京大学の博士課程に所属していたベトナム人の外国人留学生がインターンとして働いてくれていました。彼女は経済学、統計を専門とする人です。最初は彼女に、弊社の社員が時間がなくて取り組めていなかった「電話営業」的な仕事をお願いしていたのですが、どうも彼女がその仕事は、何かと理由をつけてやりたがりませんでした。しかし、弊社の社員は苦手で取り組むことができないけど、いつかはやった方がいいと思っていたデータ分析やデータの整理、エクセルを使ってのレポート出力等をお願いしたところ、とても鮮やかに短い時間で素晴らしいクオリティのアウトプットを出してくれました。

明確なゴールとタイムスケジュールがある

やる気溢れる外国人留学生がインターンシップに参加した後に、段々とモチベーションをなくし、気づいたら「フェードアウトしていた」というケースをちらほら見かけます。外国人留学生インターンを採用した企業の人曰く「いつの間にか来なくなっていて、連絡もうまく取れなくなった」とのこと。一方で、そういう状況になった外国人留学生と話をすると、一言めには「忙しいから」という回答があります。しかしよくよく聞いてみると、「仕事内容が不明確だし、自分が行く意味を感じられなくなった」といった回答が出てきたりします。

外国人留学生をインターンシップで受け入れるなら、投資的事業に関わる仕事、本人の強みを活かせる仕事が良いと前述しました。しかし、だからといって、全て外国人留学生のやる気や自主性に任せて、放任してしまうことは、決してよくありません。インターンシップという形の学びある職業体験を目指しているのであれば、しっかりとインターンシップの業務の最終ゴール(同時に中間ゴール等も)と、そのゴールを達成するまでに与えらえている時間、期限なども明確に伝える必要があります。

私たちが外国人留学生エンジニアにWeb開発関係のお仕事をお願いした時に、全くアウトプットが出てこないと私たちがやきもきしたことがあります。私たちからすると、アウトプットが出てこないのはおかしい、という気持ちになり、本人に確認をしたところ、「エンジニアでないあなたたちにはどれだけこの仕事が大変かわからないのだから、口出ししないで欲しい」と言われてしまったことがあります。外国人留学生エンジニアに、私たちが最初の時点で、どのくらいのスケジュール感でのアウトプットを期待しているということを、明確に伝えていたら良かった実例です。

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インターンシップであれば、会社から出す給与も低くて収まる。正社員採用のような、解雇ができないというようなリスクもない。そのように思われて、外国人の採用の一歩としてインターンシップを考えられることは多いかと思います。

しかし、実際には正社員として働くことを決めている人よりもコミットメントは期待できないばかりでなく、いろいろなマネジメントの工夫が求められます。こちらについては、この記事にも書いております。仕事の作り込み方も工夫をしないと、最終的に参加した外国人留学生も「期待はずれだった」となり、受け入れ先の企業も「もう外国人採用はこりごりだ」というようなトラウマになってしまうリスクすらあります。

ぜひ上述のポイントを参考にしていただき、充実した外国人留学生インターンシップを実現できることを願っております。

 

松本麻美
松本麻美
「異人・変人と変革を」外国人ハイスキルエンジニアとベンチャー企業をつなげることで、一人一人が情熱を思い切り追求できる世界を創ることを目指すアクティブ・コネクターを2013年5月に創業。17歳で単身渡英。ウェールズの寄宿舎での2年間の生活、カナダでの大学生活を経て、就活やインターンに明け暮れる大学院生活を送ったのち外資金融に入社。311を機に退職をし、パキスタンに渡る。その後情熱に突き動かされるままに起業。

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