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【対談】異文化マネジメントの専門家が切り込む!メルカリのダイバーシティーのあるチームづくりの強さの秘密(前編)

#ダイバーシティー #インクルージョン #異文化理解

インドのMITと言われるトップ大学から何十名もの優秀なエンジニアを採用したというニュースで日本中を驚かせたメルカリ(URL)。 海外からのグローバル人材採用のみならず、社内にはイスラム教徒の人のお祈りスペースにしても使用可能な特別エリアを設けたり(URL)、 通訳・翻訳専門のチームが存在し、会議での同時通訳を実施したり(URL) 何歩も先をいくメルカリの取り組みに、多くに多くの日本企業が「あれはメルカリの規模だから出来ることだから」と見ているのではないでしょうか。

しかし、果たして「メルカリでなければ」出来ないことなのでしょうか。

実は話を聞いていくと、このような取り組みの影には、ダイバーシティー&インクルージョン(D&I) に、情熱を持つ一人一人の社員によるたゆまないボトムアップの取り組みと、そしてそれを活かしていく組織のあり方があってだ、ということが明らかになってきます。

今回はメルカリでの多様性のあり方を実現してきたD&Iコミュニティのメンバーの一人である大角佳代さんに、日本企業における異文化マネジメントやダイバーシティマネジメントを研究する東京経済大学の小山健太さんが切り込みました。今回は2回に渡ってインタビュー記事を掲載します!




ボトムアップを活かす組織づくりがメルカリのD&Iを支えている

小山:最近では日本企業もメルカリさんほどでないにせよ、外国人材を採用することが多くなりました。このような流れの中で、一見すると日本企業の人材構成もグローバルになってきた、と思われるのですが、実際の社内では「日本人社員に合わせるのが当然だ」と思う方々がまだ大半なんですよね。

一方で、社内の公用語を英語化(Englishnization)する企業もごく一部で見受けられます。

そんな中でメルカリさんはとてもユニークな形でダイバーシティー&インクルージョン(以下、D&I)を進められているとかねてから興味深く思っていました。メルカリさんのD&Iの取り組みは、日本人社員に合わせる、海外出身社員に合わせるという、一方的な形ではなく、両者の歩み寄りが感じられます。例えば、メルカリさんでは「やさしい日本語」を重視しているという新聞記事がありましたが、日本語スピーカーと英語スピーカーが歩み寄りをはかっている。そして、お互いに学んで成長しあおうとしているという印象を受けています。D&Iについてのこのようなアプローチは、やはり経営陣からのトップダウンで推進されているものなのでしょうか。

大角メルカリにおけるD&Iの取り組みは、トップダウンとボトムアップの両方のアプローチによるものだと思います。D&I自体は一人一人多様性への課題意識がある人たちが、部署やポジションを超えて、集まってコミュニティという形で活動しています。

同時にこういったコミュニティ活動を推進し、コミュニティの声を色々な経営判断に活かしていこうというトップの姿勢だったり、そういう組織としての仕組みづくりがあってこそですね。

小山:社員のコミュニティー活動と、それを支えるトップの組織づくりや思いの両方がうまく噛み合っているのですね。一人一人の思い溢れる人たちが自ら行動をしているというところに、良い取り組みが生まれる源泉がありそうですね。D&Iコミュニティについてもう少し教えていただけますか?

大角:はい。もともとメルカリの中で、D&Iの取り組みは有志メンバーで非公式な活動として取り組んでいたんですが、2019年2月にD&Iチームが発足した際に、D&Iコミュニティも正式に発足しました。

「メルカリD&Iの役割は“研究所”」発足から1年、大事にし続けてきた3つの活動 | mercan (メルカン)

この「D&I(ダイバーシティ& インクルージョン)コミュニティ」は、有志のメンバーによって構成されています。多くのコミュニティメンバーが、就業時間の20%ほどを使って活動をしています。

メルカリのD&Iコミュニティには3つテーマがあります。

Multicultural@Mercari・・・多文化・多言語間の理解促進を進める活動

Pride@Mercari・・・LGBT+コミュニティとアライを支援する活動

Women@Mercari・・・女性のエンパワメントに取り組む活動

 

私自身は、メルカリに入社する以前はインドベースで働いていたという経験もあるので、この中ではMulticulturalという活動テーマに関わってきました。

小山:コミュニティでは具体的な数値目標はあるのでしょうか。

 

大角:達成すべき数値目標は設定されていません。私はD&I推進というのが会社の売り上げだったり、他の数字目標に間接的には影響をすると考えていますが、直接的なつながりを数字で説明することは難しいです。

そういう中で、私たちも色々と模索しながら、このD&Iコミュニティの存在意義を会社の中で理解してもらうように取り組んでいるというのが事実です。

 

小山:なるほど。数値目標はとくにないということですが、そういった場合でも会社からのサポートはあるのでしょうか。

 

大角:はい。会社としてこのコミュニティの存在を応援してくれていますし、このコミュニティに期待されているものももちろんあります。会社からは正式に毎年予算をもらっていて、その予算の中で、D&I主催の勉強会用の講師費用や、Lunch&Learnセッションの費用をまかなっています。

決められた予算以外でも、メルカリとしてダイバーシティー&インクルージョンを推進していく上で重要だと認識される活動があれば、その都度プロポーザルを作成し、協力を呼びかけることもあります。

 

小山ボトムアップの提案を聞き入れ、そしてその一人一人の現場や異なる視点を活かしたアイデアを尊重するメルカリの仕組みがあるのですね。一人一人の個性や思いを尊重することは、ダイバーシティー&インクルージョンの本質ですね。

大角:はい。最近だったら東京レインボープライドパレード2020のオフィシャルスポンサーになるということをメルカリは決めていました。東京レインボープライド2020

これはD&Iコミュニティメンバーから呼びかけて、経営陣を巻き込んでいき、その意義を理解してもらって実現したことでした。

残念ながら今回のコロナの件で、プライドパレードの開催そのものがなくなってしまったものの、パレード当日はメンバーが7色の洋服をきてプライドレインボーの旗を作成し、LGBT+コミュニティへのメッセージを発信しました。

小山:素敵な取り組みですね。みなさんがとても楽しそうです。やはりボトムアップだからこそ、創造性の高い取り組みができているように思います。

 

 

色々な人を巻き込むための「リパッケージング」と「アウトプット」

小山:Multiculturalの分野で、大角さんがコミュニティで具体的に取り組んだことを教えてください。

 

大角:色々なことを企画しましたね。例えば、外資系企業に勤めていたメンバーに、外資系における働き方ということをテーマに話してもらうLunch & Learnセッションを開いたりしました。こういったダイアログ、座談会以外にも、テーマによって最適な方法を選んだセッションを企画して実施してきました。

小山:そういった企画について、社員の皆様の参加状況はいかがですか?

大角:まだすべての人達が私達の活動を知っているわけではありません。例えばイベントを行うと、参加者の半数以上が英語スピーカーの時もあります。メルカリで働く社員の2割が英語スピーカーと言われているので、実際の社員の割合から行ったら、少し日本語スピーカーの参加は少ないかもしれません。

小山:日本語スピーカーの参加が少ないということは、D&Iを推進する上で課題に思いますが、何か具体的な取り組みはされていますか。

大角:そうですね。その点については、メンバーへの影響力が大きい、マネージャーやディレクターの巻き込みが大切だと思っています。私たちがD&Iのイベントを企画した時にはマネージャーやディレクターの方に直接声をかけています。最終的にD&Iというのは、D&Iを求めている人たちの「納得感」ありきだと思うんです。そういう意味において、マネージャーがD&Iの大切さを理解してくれているんだ、ということを多くの英語スピーカーが感じられるのは、大事だと思っています。

小山:D&Iを求めている人たちの納得感はキーポイントですよね。D&Iを推進するためには、コミュニティメンバーだけで企画して実行するのではなく、社内の多くの人を巻き込むことが必要だと感じました。社員を巻き込んでいくために工夫されていることはありますか。

大角:2つあるように思います。一つは「リパッケージング」、そしてもう一つは全ての人にわかりやすいようにD&Iの活動履歴をアウトプットしていくということです。

一つ目の「リパッケージング」では、私たちが企画するD&Iのプロジェクトの内容やイベントを、多くの人がすでに持っている興味関心に沿った「言語」で説明するということを心がけています。例えば「女性のEmpowermentをしましょう!」と直接的に言ったとしても、「大事なのはわかるけど何をしたらいいのかわからない」と感じてしまう人もいます。

そういう時は数字やデータを用いて、具体的な事例を紹介します。例えばアメリカのIT企業では女性のマネージャーが30%を超えるという事実だったり、女性がたくさんマネージメント層に所属している企業の方がパフォーマンスが良い、といったことを伝えます。

二つ目のアウトプットについては、D&Iの活動を、自分たちがどのような思いで行なっているか、そしてその活動実績などを、対外的に分かりやすい形で発信するようにしています。これはメルカンでの発信や、外部メディアからの取材に対応するという形で行います。こうして外に向けて発信するということは、社内のメンバーにD&Iの活動の意義を間接的に伝えていることにもなります

リパッケージングにも似ていますが、D&Iにもともと思いが強い人たちが内輪で行なって満足するのではなく、みんなが分かるような言語に置き換えて、活動をアウトプットしていくということは、社内のメンバーを巻き込む上で大事なことだと思います。

メルカリ7 (4)


インタビューは後編に続きます!後編は8月3日にアップ予定です!

松本麻美
松本麻美
"Go Beyond Diversity" 外国人ハイスキルエンジニアとベンチャー企業をつなげることで、一人一人が情熱を思い切り追求できる世界を創ることを目指すアクティブ・コネクターを2013年5月に創業。17歳で単身渡英。ウェールズの寄宿舎での2年間の生活、カナダでの大学生活を経て、就活やインターンに明け暮れる大学院生活を送ったのち外資金融に入社。311を機に退職をし、パキスタンに渡る。その後情熱に突き動かされるままに起業。

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