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ダイバーシティーを追求していく上で、やっておきたい2つのこと

外国人エンジニアを積極採用される企業の方が、外国人社員の数が増える前にまずはやっておきたいことが2つあります。
日本人エンジニアと外国人エンジニアという異文化の人たちが同じ場所を共にし、色々な挑戦に共に取り組む中で、様々な意見の違いに直面し、決断を求められます。
そんな時に、「ダイバーシティーについてどのように取り組むのか」と、外国人社員および日本人社員から問われるようになるでしょう。

私たち、アクティブ・コネクターでは、外国籍社員と日本人社員の割合が正社員では半々です。今色々なダイバーシティーへの取り組みを始めようとする中で、もっと前からやっておけばよかった・・・と悔やまれることがいくつかあります。
今回は外国人エンジニアを積極採用していくことを考えているベンチャー企業の経営者、人事の方々を対象に、ダイバーシティーを追求する上でやっておきたい2つのことをお伝えします。

理想の文化を言語化する

外国籍社員の数が増えていった後に、御社はどのような「文化」を期待しますか?
日本人の持っている文化と外国人の持っている文化で、違いがある時は、どちらの文化を優先するのでしょうか?
もしくは妥協点をみつけるのでしょうか?妥協点をみつけていく基準はなんでしょうか?

外国人エンジニアが御社に一定数入社した状況を想像した上で、上記の質問をシミュレーションしてみましょう。
また、上記のような状況で「どのような決断をしていくのか」ということを、しっかりと言語化しておくことをおすすめします。

どのような決断をするのであれ、それは御社の経営判断、経営戦略です。その経営判断・経営戦略を、入社してくる外国籍社員、日本人社員にしっかりと事前に言語化した状態で共有できれば、色々な問題を回避できます。もちろんこの「言語化する」というのは、細かいルールのような形ではなく、ビジョナリーな、多くの人がワクワクするような形で書いておくことが大事かと思います。(必要であれば補足的にルールのようなものを入れても良いかもしれませんが)

アクティブ・コネクターの場合:「もっと早く取り組んでいれば良かった」
弊社の場合は、どういう「文化」を作りたいということを、事前にしっかりと言語化しないままここまで来てしまいました。
最初のうちこそ、少人数のメンバー間でよく話をしたり、衝突したりする中で、意識のすり合わせができていました。
しかし、徐々に人が多くなってくるにあたり、それぞれの社員が期待している会社における「文化」には微妙な違いがあっても、お互い気づかずにいるかもしれません。

今になって、私たちが理想と考える「文化」を定義し、多くの社員の中での意識のすり合わせをしていく、というのは楽ではありません。(もちろん、不可能ではありませんが!)

コミュニケーション方法の原則を決める

外国人社員を採用するのであれば、色々な考え方、「常識」の違いが目立ってくることでしょう。またそのような違いに対して、お互いが違和感・フラストレーションを覚えることが多々出てきます。

それぞれの立場から見れば、相手が「非常識」。自分の行動・考え方は、自分にとって正しい。そんな状況です。
では、そういった時に、どのように相手に思いを伝えるべきでしょうか。もしくは相手にどのような行動を期待すべきなのでしょうか。
ダイバーシティーを進めていく上で、コミュニケーションの原則をしっかりと決めておかなければ、お互いの溝が深まってしまうリスクがあります。

例えば、自分が主催している重要な会議に遅れてきたにもかかわらず、全く謝らず平然としている人がいたとします。そんな時に、あなたはなんて言うのでしょうか?

「まずは遅刻したことを謝ったらどうなのか?」
「私はあなたが遅刻したことで傷ついている。」
「なぜあなたは遅刻したのか?」

どんな言葉を言ったとしても、すべての上記の言葉は、「遅刻はすべきでないと相手が知っている」という推測に基づいて言っています。
せめて、相手はそのように捉えるでしょう。
そもそも遅刻という概念が相手にはないかもしれません。そんな人からすると、上記の質問に、「ぽかーん」としてしまうかもしれません。

異文化の人が集まっていく上で、コミュニケーションの原則を決めることが大事になります。例えば、下記の質問についての答えを考えることからスタートすることをお勧めします。
・意見の不一致について、どのようにまずは考えるべきなのか
・意見の不一致があったときに、それをどのように伝えるのか
・意見の不一致があったときに、どのようなことなら伝えるべきなのか
・意見の不一致そのものを、そもそもどのように捉えるのか
上述のようなポイントをしっかりと洗い出しておかないと、そもそも会話が成立しなかったり、お互いを傷つけ合うということになりかねません。

アクティブ・コネクターの場合:「コミュニケーションの4原則をつくる」
考え方の違いがミーティングや色々なところで出て来るたびに、なんとも言えず後味が悪い感じになることがありました。それでも、忙しすぎてまともに議論している暇はない、という感じで、ここまでやってきました。
今、改めて会社の軸を固めていこうという重要な時期に差し掛かる中で、今後はもっとお互いの考え方の違いにしっかりと向き合う必要が出てきました。

そこで、お互い「同じような言語で話す」ということを徹底するために、弊社では、一つ目のステップとして、コミュニケーションにおける4原則を作りました。その4原則は下記の通りです。

1.非の打ち所のない言葉を話す(相手・自分に罪悪感をもたらす言葉を言わない)
2.勝手に物事を推測しない
3.どんなことも個人的に捉えない
4.すべてにおいてベストを尽くす

これは、「4つの約束」という本からきた考えです。この原則をまずはチームの中で浸透させることから始め、コミュニケーション・考え方のベースを作ることに取り組みました。
まだこれの効果がでているかはわかりません。意識はしているものの、ついこの原則から外れたことを発言したりしてしまいます。
難しくはありますが、お互いがこの原則を共有しているという状況を作ったということは、一つ一歩前進したことにつながっていると信じています。ただこの4原則もまだ始まりであって、まだまだ色々と意識していったり、変えていかなければいけないことは山積みです。

♢♢
ベンチャー企業が外国人エンジニアを採用する理由では、「人が足らないから」「優秀な人を採用したいから」ということがよくあります。すなわち、そもそも「ダイバーシティーを追求したいから外国人を採用する」というわけではない企業が大半かと思います。
そのため、ダイバーシティーそのものについて考えている余裕なんかないよ、というのが本音だったりするかと思います。また、そんなことを考えなくても、いつかはなんとかなる、と楽観的に考えてしまうかもしれません。

私たち、アクティブ・コネクターでも、会社を創設して間もない初期の段階では、とにかく皆、必死であるがゆえに、自分たちの会社内におけるダイバーシティーについての問題に目を向けている余裕がありませんでした。
しかし、ある時点から、ダイバーシティーについて考えさせられる状況が目立ってきました。こういう状況になってからでは、「手遅れ」とまでは言いませんが、チャレンジングであることは否めません。

外国人エンジニアを採用し始めた、もしくは採用しようとする初期の段階でこそ、ぜひダイバーシティーについて上記の2つのポイントを検討されることをお勧めします。

#異人・変人と変革を

 

松本麻美
松本麻美
CEO/Founder of Active Connector 女子学院高校2年次中退の後、経団連の奨学金を受けて英国United World Collegeに留学。McGill Universityにて開発学、政治学を学び、その後東京大学大学院教育学研究科/比較教育社会学専攻で修士課程修了。外資系金融機関で社会人としてのキャリアをスタートした後、NGOと日本政府のパキスタン開発援助案件に携わる。 2013年にアクティブ・コネクター株式会社を起業。現在、同社代表取締役として、「異人・変人と変革」に取り組む。

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