高度外国人材の採用をご検討されている場合、まずは求人情報をしっかりと作り込む必要があります。
日本人向けの求人情報は、仕事内容が非常に簡易的に書かれていても応募が来ることがあるかと思います。しかし、外国人高度人材となると、話は違います。
世界を股にかけて活躍してきたような、高度なスキルがある異文化出身の方々の心に刺さるような求人情報にはどんなことを明記すべきか。
ポイントをお伝えいたします!
御社に入った後の仕事内容をできるだけ明確に
求人情報は、英語ではJob Description (JD)といわれています。こちらその名の通り、職務内容をしっかりと説明したものが求められています。
特に高度なスキルを持っているような外国人候補者の方々の多くが、ご自身の専門性が生かされるのかということを考えながら就職・転職活動をされています。
そのような中で「R&D全般」というものだったり、1・2行の簡易的な仕事内容しか書かれていなければ、なかなかイメージがつかめないことになります。
高度外国人材、様々な異文化の人を採用しているところといえば、例えば国連がひとつあてはまるかと思います。国連での募集情報等を見ていただくと、それぞれの求人情報のResponsibilitiesというところに10件ほどの具体的に行うことが書かれていたりします。それぞれもとても具体的です。
日本企業の多くが、人に合わせて仕事を作るということをする雇用方法・働き方でできているというのもありますが、これから外国人高度人材を採用していこう、というご計画がある場合は、まずは本当にその方にどんな仕事を任せたいのか、ということをできるだけ具体的に計画し、書き起こすことをお勧めします。
理想と現実の落とし所
弊社で人材紹介のご依頼を受ける企業の中で、候補者に求めることが、エッセーのようにたくさん連なっているようなものをいただくことがあります。
求める要件については、御社の中でどこまでが本当に「必須条件」であり、どこからは「あればより良い条件」なのか、をまずは明確にしていただくことが大事です。
また、条件については、記載する際にはできるだけイメージが湧くような情報になっていることが望ましいです。例えば、もしも海外営業のポジションとして採用する場合、単純に
「海外での出張を厭わない人」
という要件にするよりも
「海外の出張を厭わない人(業務の20%は海外出張になる予定)」
と書かれている方が、応募の際にイメージが湧きやすくなります。
英語力や日本語力などの語学についても
「日常会話レベル」
という要件にするよりも、
「英語と日本語で他日本人社員と流暢にコミュニケーションが取れるレベル」
とある方が、わかりやすいです。
また、必要な要件は本当にその要件がなかったら全く検討の余地がないもののみとし、「望ましい経験・スキル」というカテゴリーのもと、理想をたくさん書いておくのも一つです。候補者からすると、望ましい経験・スキルをより満たしていれば、可能性があるという思いになります。
面接の場を活用してしっかりとアピール
求人情報を工夫し職務内容を詳しく書いても、それでもなかなか仕事の情報や魅力が候補者に伝わりきらないこともあります。
面接まで進められた候補者が非常に魅力的な場合は、その面接の機会を通じて改めて仕事情報を詳しく伝えるということも大事になります。
面接では、候補者のことを判断するというだけでなく、候補者からも御社や御社のポジションの魅力が判断されています。
面接という直接伝えられるチャンスを逃さずに、募集ポジションがどれだけチャレンジングな仕事なのか、どういった職場環境なのか、どんな可能性があるのか、ということを生き生きと面接官の方が伝えられることは、120点の求人票を書くよりも効果的です。
そのように面接を通じて仕事を説明する際には、ご本人のキャリアビジョンや関心がどれだけ御社の仕事を通じて叶えられるのかという点を中心にお話ができると、高度外国人材はイメージが湧きやすくなります。