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「買い手市場は本当か」コロナ禍での採用を考える

#採用トレンド #Withコロナ #スタートアップ

有効求人倍率が3年半ぶりの低水準(URL) になったというニュースや、コロナ関連倒産のニュースが増える中で「買い手市場になってきたのは本当なのか?」といった質問を頂きます。2019年は求職者にとっての売り手市場でした。弊社のお客様でも多くのベンチャー企業が、オファーを出してもなかなか候補者に受諾してもらえず採用に苦労をして来られました。そんな中、今「買い手市場だ」と言われたら、現在も採用活動を行なっている企業にとっては嬉しいニュースではないでしょうか。

今回はエンジニア採用という市場に限定して、本当にベンチャー企業にとっての買い手市場になっているのか、ということについて私たちが見ている現状をお伝えしたいと思います。なお、予め結論を申し上げると「採用の難易度は昨年よりも下がってきているものの、ベンチャー企業のエンジニア採用に限っては買い手市場と強気に出られるほどではない。でも採用ニーズがあるなら、今がチャンス」というのが私たちの意見です。

今回は、現在の企業側の採用に関する動きと、転職者の動きの変化について整理してご説明いたします。


 



エンジニアの求人倍率の現実

まず、皆様に知ってほしいことがあります。求人倍率というデータをみても今は買い手市場とは言えません。IT・通信業の転職市場における求人倍率は2020年3月時点においてもいまだに7.04倍であり、特に同業種における技術系求職者(=エンジニア)に関して言えば9.41倍とさらに高倍率となっています(URL)。ニュースでよく言われる有効求人倍率が1.39倍などというのは、全国・全業種平均でのデータであり、そのままエンジニア採用に当てはまるものではありません。

前年同月比(2019年3月時点との比較)で見ると、IT・通信業における求人倍率はエンジニアを含め多少の減少は見られるものの、依然として採用したいと思っている企業の方が職を探しているエンジニアの数よりも圧倒的に多いという状況です。求人倍率が9.41倍ということは御社がエンジニアを採用したいと考えている場合、同時に他の8社の「見えない採用競合相手」と常に戦いながら採用を行なっているということであり、統計上は依然として「買い手市場になった」からは程遠いと言えます。

 

 

動き始めている企業【積極的な動きをしているところ】

ところで、コロナウイルスによる事業環境の変化に伴って企業側の採用姿勢がより積極的になる企業と消極的になる企業で二極化しており、採用市場のダイナミクスに変化の兆しが現れ始めています。そこで、エンジニアの人材紹介という形で、実際に採用マーケットの現場に関わっている私たちが気づいた、今もエンジニア採用を積極的に行う3つの企業のパターンをご紹介します。

ここでいう採用活動に積極的というのは「エンジニア採用を止めていない、もしくは採用数を増やしている」ことと定義します。

 

  1. 資金体力がある中堅・大企業
  2. 現在の状況下でも成長が見込まれると期待されているベンチャー企業
  3. 事業の中核を担うサービス・プロダクトを開発していくための人員に欠員があるベンチャー企業

まず①の中堅・大企業については、このように在宅勤務が進んでいたり、人の活動がオフラインよりもオンラインで活発になっているという状況の中、IT関連事業への投資をしっかりと行おうという戦略を持っている企業がエンジニア採用の数を下げていない印象を受けています。メインプロダクトの開発にかかるエンジニア採用をはじめ、これまで温めていたビジネスモデルやサービスをこういった状況下だからこそ本格的に展開したいと考える企業は、R&D的な部署でのエンジニア採用も継続しています。

また、エンジニア採用を積極的に行なっているのは中堅・大企業に限りません。一部のベンチャー企業は今も積極的にエンジニア採用を行なっています。まずコロナ禍でも強いとされるクラウド関係のサービスを展開するスタートアップや、オンライン○○的なサービスを展開するスタートアップに関しては、比較的強気に採用を継続している印象があります(上記②)。

他には、直近の資金調達額や状況に関わらず、もともとチームで欠員がありかつそのチームは会社のコア事業であるといった場合は、採用を継続されています(上記③)。これは今後の資金調達や売上を上げていくにあたって、欠員補助をしなければ、事業または企業として存続が難しいと考えられているためであると思います。

 

 

動き始めている企業【消極的な動きをしているところ】

それでは、どういった企業が採用活動に消極的なのでしょうか。私たちが気づいたエンジニア活動に消極的な動きをしている企業は、パターン化すると大きく分けて3つあります。消極的の定義は「エンジニア採用枠をゼロにした、もしくは現在進行中の案件以外の採用検討は一旦白紙とする」こととします。

  1. コロナ禍により直接売上に打撃を受けたベンチャー企業
  2. 次の資金調達の目処がたちづらいと既に経営者が判断したベンチャー企業
  3. 資金体力&確立されたビジネスモデルがあるものの、ある程度の社員数になり当面のキャッシュフロー等を考慮して固定費を抑えたいベンチャー企業

①のコロナショックで直接売上に打撃を受けたベンチャー企業としては、インバウンド関係の各種事業を行うベンチャー企業がまず挙げられます。訪日客が9割減と報道されているように(URL)、こうしたベンチャー企業はこのコロナ禍の波を最前線で受けてしまっており、採用に消極的になるのは止むを得ない状況です。

また②のパターンでは、次の資金調達の目処がたちづらいと判断したベンチャー企業も採用に消極的になっています。具体的にはプロダクト・サービス開発のための先行投資として資金調達を億単位で行なってきているものの、ビジネスモデルの確立がまだできていなかったというような企業は苦戦を強いられてしまっています。特に、今回のコロナ禍でクライアントの消費者接点が減少している企業、例えば飲食業やアミューズメント業を対象としてBtoB事業の展開を検討していた企業にとっては、経営戦略を早急に見直さなければいけない状況のため、採用に消極的になっています。

最後に、資金体力は十分あるものの、ある程度の社員数になったためキャッシュフローの観点から採用を手控えているという企業も見受けられます(③)。30人前後まで企業が成長されているところで、社内の人員構成に給料が高めのAIエンジニアが多くを占めるような企業はここにあたります。今後どのように市場が変化していくのか、顧客とのビジネスが行われるのかというのを慎重に見極め、ある程度の目処がたった段階で採用を再開したいと考えている様子です。

なお私たちが人材紹介という形で関わっている企業の皆様の求人数ベースでみると、やはりこのコロナショックと言われる状況になってからは、3割ほど全体の求人数が減少しております。

 

 

動き始めているエンジニアの特徴

では、求職者側、すなわちエンジニアについてはどのような動きが今見受けられるのでしょうか。実は転職を思い留める人の数が増えてきていて、転職活動は昨年に比べて消極的になっています。

弊社は外国人エンジニアの採用を専門にしているため、外国人エンジニアの求職動向という観点から状況をお伝えしたいと思います。なお、外国人エンジニアの動向を考えるということは、究極的に日本人エンジニアについて考えることと変わりありません。むしろ外国人エンジニアの動きは日本人エンジニアよりも「行動の特徴が顕著に出やすい」ため、日本人エンジニアが今後行うであろう行動の先行指標となると考えられます。なぜ外国人エンジニアの方が行動の特徴が顕著に出やすいのでしょうか。それは外国人エンジニアの方がリスクに対してより敏感なためです。この背景は彼らが日本で滞在する上でのビザの問題にあります。多くの外国人エンジニアは、日本で滞在・就労し続けるために労働ビザを保持していますが、その取得や更新には受け入れ先企業、すなわち職を保証してくれるところがあることが必須となっています。そのため、外国人エンジニアが進退を考える際には、得てして仕事内容の魅力よりも先に「どれだけレイオフされるリスクが少ないか」「企業が倒産しないか」というところに着目します。

転職者の動きを考える上で、二つの軸でエンジニアの動きを整理したいと思います。一つ目の軸はスキルや経験が豊富か否か、もう一つの軸は現在の所属先の会社との相性です。ここでいう相性とはエンジニアのスキル・専門性が会社のコアではないところにあるか・否か、ということを主とし、他には企業風土や経営陣と求職者の方との相性、会社での雇用形態などがあります。

昨年の売り手市場時の求職者の動き

  所属している会社との相性
良い 悪い
スキル・経験 豊富 ヘッドハンターからのオファー次第では転職を検討していた 転職活動をしていた
ない(もしくは不十分) 転職活動をしていた 転職活動をしていた

 

少し乱暴な言い方になってしまいますが、昨年の売り手市場の時はほぼ全ての方々が基本的には転職活動をしていた、もしくはそういった可能性を持っていた方々でした。昨年は多くの企業が人手不足だと悩んでいたり、スタートアップに至っては資金調達も活発に行われたりと、採用する企業側が「いけいけどんどん」という雰囲気だったというのがまずあります。そのような中で、求職者の方々の多くは常に「どこかより良い条件があるはず」という考えている方が大半でした。

では、これがコロナ禍に入ってからどのように変化したのでしょうか。下記のような形で求職者の動きが変化しました。

 

 

コロナ禍下での求職者の動き

  所属している会社との相性
良い 悪い
スキル・経験 豊富 留まる 転職を始めている
ない(もしくは不十分) 留まる レイオフへのリスクから転職を始めている

 

まずこのコロナ禍に入ってから一つ言えることは、全体として転職を思いとどまる人がこの中で格段に増えたということです。その理由としては、今仕事ができているのであれば、今以上に良いところをあえて探しにいくリスクを取りたくないという思いがある人が増えたためです。今仕事があるということは、とりあえず多少なりとも現在の会社のビジネス状況が良いか悪いか等が分かったり、ある程度会社への信頼が蓄積されています。また今の業務にたとえ刺激を感じていなかったとしても、せめて仕事の内容は分かっています。これから転職をもしもしたとして、その転職先が倒産してしまうリスクや、転職先のマネージャーや経営者と非常に相性が悪い可能性もあります。また担当する仕事も面接や求人票だけでは分かりません。彼らはヘッドハンターからよほど条件が良い、例えば給料の額のみならず、転職する企業がいかに安定しているといった点等、の条件がピタリと揃わない限り自社に出来るだけ留まるように努力されています。

では多くの人が転職活動をリスクと思い始めている中で、どういう人があえて積極的に転職活動をされているのでしょうか。今転職活動をしているのは求職者の方々が所属する会社との相性が悪い方のみになってきました。ご自身のスキル・経験が、会社のコアビジネスとは異なるところにある方、経営陣やマネージャーに対して不信感を抱いていた方などが転職をされています。しかも、ただ転職をしているのではなく、どちらかというと「焦りをもって」転職活動をされていると言えます。こういう方々の多くが、今転職をしておかなければ、いつかレイオフされてしまうかもしれないと感じていたり、これからしばらく続くと予想される不況の中で、さらに転職活動が難しくなってしまうかもしれない中で「今会社をやめておかなかったら、自分の未来がないかも」という思いを持たれているようです。

 

 

今の状況から言えること

それではこういったエンジニアの方々の動きの中から何が言えるのでしょうか。御社の取り組み方次第では昨年よりも採用難易度が下がっている、すなわち候補者がオファーを受諾してくれる可能性が高まっています。

去年は売り手市場だという意識がエンジニアの方々に強かったため、どこかからオファーを受けても「もっと良いところがあるはず」と考える求職者が多かったです。特にスタートアップに関しては、なかなかオファー受諾を得難い状況にありました。しかし今、積極的に転職活動をしているエンジニアの現状としては去年に比べて「【いち早く】良い条件のところに転職しなければ」という気持ちが強い状況にあります。これは御社の魅力を候補者にしっかりと伝えることができ、また無用な駆け引きを避けてしっかりと候補者に向き合って精一杯のオファー条件を提示したら、良い候補者がオファー受諾してくれる確率が高くなっているとも言えます。

ここで重要なのは、御社が候補者に対して強気に出過ぎないということになります。これはどういうことかというと、「今積極的に転職市場に出回っている人は立場が弱いんだろう」というような感覚を持ち、例えば給与を低めに提示するとか、候補者に対して変な駆け引きをする、といったことをしたりしてしまうということは、決して御社にとって有利に働きません。なぜなら、今転職をしている方々は、「よりリスクの低い、信頼できるところに就職したい」と考えているからというのと、今採用を行なっている企業は中堅・大企業もまだあるからです。ベンチャー企業の「リスクを一緒に取りながら、大きな夢を追える」という魅力は、目減りしてきていると言えます。

 

 

おわりに

採用計画について「コロナウィルスのことが落ち着いたら」とポストコロナを基準にして判断をしようと考えられていた方も多いのではないでしょうか。しかし、コロナを基準に採用計画を考えることはお薦めいたしません。御社の中長期的な成長戦略の中で、今の転職市場の状況をどう採用に活かしていくのかというのを考えるのが良いのではないでしょうか。

コロナ禍がもたらした、ビジネス環境の変化については、一瞬で戻る訳でもありません。また求職者側に至っても経済状況が急激に上向きになった等の良い情報がニュースで溢れてこない限りにおいて、転職のリスクを考えるのが多いでしょう。

今は一定数の焦りを持って転職をしている人たちが転職市場にはいて、こういう方々は去年御社が仮にオファーを出していたとしてもオファーを受諾されなかった可能性が高い方々です。御社が今後、成長していく上で、この不確実な未来を生き抜く上で御社に新しい人が必要だと考えるのであれば、今、採用をすることはチャンスになっているとも言えます。

 

 

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松本麻美
松本麻美
"Go Beyond Diversity" 外国人ハイスキルエンジニアとベンチャー企業をつなげることで、一人一人が情熱を思い切り追求できる世界を創ることを目指すアクティブ・コネクターを2013年5月に創業。17歳で単身渡英。ウェールズの寄宿舎での2年間の生活、カナダでの大学生活を経て、就活やインターンに明け暮れる大学院生活を送ったのち外資金融に入社。311を機に退職をし、パキスタンに渡る。その後情熱に突き動かされるままに起業。

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