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OKRの失敗事例:私たちがOKRに失敗した3つの理由

色々なベンチャー企業でも導入され始めているOKR。Googleが創業1年に満たないうちから導入されて今も取り入れられているということでも、ベンチャーの急成長の鍵にはOKRがあるのでは!とマネジメント手法で注目を浴びています。

一方でOKRを検討しているベンチャー企業からよく聞かれるのは「コンセプトはわかるものの、実際の具体的な運営方法がよくわからない・・・」といった悩みです。私たちもご多分にもれず、2年間にわたり試行錯誤OKRを運営してきました。色々と試してきたものの、結果としては私たちの会社でのOKRの導入・実施は失敗してしまったと感じております。

今回はOKRを導入しようと思うベンチャー企業の経営者の方や、OKRを導入しているもののなかなかうまくいかないと感じているベンチャー企業の方のご参考になればと思い弊社の失敗した背景を赤裸々にお伝えしたいと思います。

目次
・OKR導入の2年間の歴史と背景
・失敗ポイント1:OKRのそもそものトップの目標とマーケットの乖離
・失敗ポイント2:OKRに設定する目標自体が全く仮説検証をしていないものだった
・失敗ポイント3:「本気で会社・個人として取り組むもの」という位置付けにできていなかった
・今後OKRを実施したいベンチャー企業へのアドバイス

OKR導入の2年間の歴史と背景


私たちの会社、アクティブ・コネクターで、OKRを導入したのは2016年です。今までに2年間OKRを実施してきました。OKRを導入した背景として2つあります。まず一つ目がチーム及び個人のフォーカスすべきことを明確にすることで、色々な思いつきやアイディアに振り回されすぎずに結果を出していこう!ということがありました。

同時に、日々の業務だけではオペレーション・ルーティン作業になってしまいがちな中、一人一人の情熱や個性を生かしながら取り組める新たな仕事を創出したい、そんな思いからもOKRを導入しました。

 

OKRを導入した1年目は、OKRマニュアルに書いてあることとは違うことばかりやっていました。まず、毎月のミーティングで、OKRをチームでレビューしていました。チームが今よりも小さかったのでできなくはなかったものの、毎月のレビューになると疲れるというのと、。毎回「達成できないよね」とチームでいうのが癖になってしまいました。

2年目は徹底してGoogleが推奨しているやり方を導入するようにしました。OKRの策定自体に大体1ヶ月くらいかけ、OKRの方法・目的についてチームで共有するミーティングを実施しました。ウィークリーでのレビューに加えて、全体での振り返りは四半期に1回。また四半期ごとにOKRの達成度合いスコアリングをし、四半期ごとにOKRの内容自体を必要に応じて再設定するするということにしてました。比較的OKRマニュアル本に従って頑張ってみた1年だったのではないかと思います。

 

しかしこうして2年間OKRに取り組んでみたものの、結論から言うと、私たちの会社ではOKRは失敗してしまった、と思っています。OKRを通じた成長は特になかったどころから、OKRを実施することでチームに負担がかかりOKRが一つの引き金となって退職してしまったり、ストレスを抱えてしまい会社の業務に支障が出てしまう人まで出てしまいました。

なぜ私たちの会社ではこんなにOKRという存在で失敗してしまったのか?今後のマネジメント体制を考える上で、色々と分析してみた中で、私たち自身のOKRの失敗したポイントがいくつもあることに気がつきました。

 

  

失敗ポイント1:OKRのそもそものトップの目標とマーケットの乖離

OKRは会社全体・トップの目標をおいた上で、その目標を達成するためにチームの目標を、そしてチームの目標を達成するために個人の目標を・・・と階層式に目標設定をしていくことになっています。このような仕組みからもわかるように、会社全体・トップの目標がそもそも外れてしまっていたら、チームも個人もすべての目標がずれてしまいます

 

私たち、アクティブ・コネクターにおけるOKRの失敗は、まずこのトップ・会社全体の目標設定において、急激な変化でビジネス環境が変わる中、マーケットニーズや変化に対して対応できていなかったという点があります。結果としてチーム、個人のOKRもマーケットに即しきれていないものになってしまっていたところがあります。

 

例えば、アクティブ・コネクターは外国人エンジニアをベンチャー企業に人材紹介を提供している会社ですが、ベンチャー企業ではリファラル採用が増えてきました。ほかにも大きな視点では日本における外国人労働者受け入れについての世論が生まれてきたり、はたらき方改革・ダイバーシティーといった単語も日常になってきました。私たちのビジネス環境の変化は本当に1年間で肌で感じるほどの急激な変化でした。

 

OKRは基本的に1年間の全体の目標を立てたらその全体目標自体は変えないということになっているかと思います。マーケット環境の変化が激しかったり、まだドミナントプレーヤーとしてマーケットを作れていないベンチャー企業にとっては、1年間の全体目標そのものに対してレビューをしない、ということが成長を滞らせてしまう原因になりかねない側面もあるかもしれません。

 

 

失敗ポイント2:OKRに設定する目標自体が全く仮説検証をしていないものだった

OKRでチームや個人が目標を設定する際には、定性的なビジョナリーな目標とその目標を測る指標を定量的に作成するということになっています。定性的な目標はある程度の「感性」「感覚」があれば、なんとか設定できるものの、定量的な目標についてはただの「勘」で作り上げればそもそも定量的に測る必要がないようなものになってしまいます。

 

私たち、アクティブ・コネクターにおいてのOKRの失敗の原因の一つとしては、OKRの目標設定に入れたいくつかの目標の中には、全く仮説検証もしていないものを、想像や感覚値として入れてしまったというのがあります。

そのため、最終的に目標として立てたものの、その目標があまりにも現実とは乖離しているため、達成できないことが当たり前になってしまったり、達成しようというプレッシャーの中で押しつぶされてしまう人も出てきてしまいました。

 

具体的にはアクティブ・コネクターは創業以来マーケティングの力が弱いというのがあり、今年こそはマーケティング、デジタルマーケティングに力を入れていこうという目標を立てたチームがありました。デジタルマーケティングでは「◯◯というSNSからXXX件のコンバージョンを」「ウェブサイトのPVとウェブサイトからの登録者数をXXX人に」といった目標です。

数字だけを見たら達成可能で現実的にみえたのですが、実際にはその数字を入れる前にある程度現状分析をしっかりと行ったり、可能な限り仮説検証をしておくべきだったと思っています。もしくは期間を決めて仮説検証を行うというのが目標であるべきだったと思っています。例えば、目標の一つとして立てていたSNSがそもそも有効なのか、ということがわからないまま、そのSNSへの投稿を頑張るために時間を1年間投資し続けていました。マーケティングは結果が出るまでに時間がかかる、というのがその投資し続けた理由ではありますが、とはいえダラダラとずっと結果が出ないままやってきてしまった側面があったと、その目標を担当した当事者の人と反省をしております。

 

失敗ポイント3:「本気で会社・個人として取り組むもの」という位置付けにできていなかった

OKRの設定・運用ルールの一つに、ボールドな(野心的な)目標を立てることが大切ということがあり、そのためOKRの達成そのものと昇給・昇級、評価を含めてはいけないというのがあります。色々な評価を気にしてしまうと、人は達成しやすい目標を立てがちだから、ということです。

私たちの会社、アクティブ・コネクターでも「OKRは個人の評価・給与に関わらないので、思い切りやってほしい」というメッセージを伝えました。

 

結論からいうと、このようにOKRと評価を引き離しているということによって、>経営陣としても個人としても「OKRは達成したらすごいけど、達成しなくても別に良いもの」というようなものになってしまった側面があると思います。

また私たちのOKRは日常業務のオペレーションが確立されたものではない、新しいもの(新サービスであったり、システムの向上であったり)を入れていました。OKRに関するものに取り組む時間は月20時間まで、というルールも作っていました。

 

そのような中で、度々会社が「Emergency」、例えば育休に入った社員がいて人員不足であったり、長期休暇をとる人がいて人手不足なるなどの、主に「人不足」というのが原因のもの、に直面するために、一旦月20時間を返上してまずは日常業務を滞らせないようにしよう!という決断をせざるを得ませんでした。

また評価に関わらないものとしてのOKRということになっているため、あくまで一人一人の個人のモチベーション維持のため、といった位の位置付けに下がってしまったというのを否定せざるを得ません。本来であれば会社が成長するためにクリティカルで成長の上では絶対に取り組まなければ!というものであるはずだったのに、その成長へのコミットメントがチームとしても個人としても出し切りづらい仕組みになってしまっていました。

 

もしもベンチャー企業でOKRを通じた会社の成長を実現したい、という思いがあるのであればOKRの具体的な実行する体制・環境はどのように整えるのか、ということをしっかりと考えた上でOKRを実施するのが大切かと思います。特に昇給・昇級・評価にOKRのパフォーマンスを入れられないとなっているため、OKRに取り組みたい・取り組めると一人一人が自発的に思えるような(そして実際に取り組めるような)環境作りは非常に大切になってくるかと思います。

***

前述した失敗ポイント3つ以外にも、様々な失敗要因がありました。OKRのレビューの体制が甘かったということがあったり、OKRは個人のプロジェクトになってしまっていて、実行力が弱かったということや、OKRの予算付けができていなかった、多すぎる目標を立ててしまった、トップのOKR浸透のための努力が足らなかった・・・等々、あげればキリがないほどです。これらのポイントを一つ一つ書いていると記事が長くなってしまうので、ニーズがあればまた改めて書きたいと思います。

 

 

今後OKRを実施したいベンチャー企業へのアドバイス

 

グーグルがまだチームが小さいうちからOKRを導入して、今も導入し続け成功している(成長してきている)というのだから、OKRを実施することのメリットはたくさんあるのかと思います。

OKR導入本であったり情報ソースも色々と増えてきました。ベンチャー企業がOKRを成功させる方法・チャンスはあると思います。

 

一方で実際にOKR導入の失敗例が具体的に伝えられているところであったり、OKRを導入している人たち同士の意見交換という場所が限られているため、OKRを取り入れる上では一つ一つのベンチャー企業が試行錯誤やっている、という現状もあるかと思います。

 

今回は私たちアクティブ・コネクターにおけるOKR失敗の分析を伝えさせていただきました。改めて私たちの体験からいえる御社におけるOKR導入の成功になると思われるポイントは

・OKRを導入するためのトップの戦略の策定は綿密に。

・OKRで立てる目標については、戦略について確証が持てるだけの仮説検証をしたり、データがある程度そろっているものを目標に立てる必要あり。

・OKRに本気で取り組むなら、取り組むための実行体制・環境作りに経営陣がコミットする必要がある

 

ぜひ御社でOKRを導入したり振り返る際に上記の3つのポイントを参考にしていただき、御社の成長が実現できることを願っております。

なお、アクティブ・コネクターではOKR以外にも色々なマネジメント手法の実験や多様なはたらき方の実験を行っております。子連れ出勤であったり、社内英語公用語、文化理解促進等色々とあります。今後こういった取り組みをブログでも積極的に伝えていきますので、ぜひご覧ください! 

 


松本麻美
松本麻美
「異人・変人と変革を」外国人ハイスキルエンジニアとベンチャー企業をつなげることで、一人一人が情熱を思い切り追求できる世界を創ることを目指すアクティブ・コネクターを2013年5月に創業。17歳で単身渡英。ウェールズの寄宿舎での2年間の生活、カナダでの大学生活を経て、就活やインターンに明け暮れる大学院生活を送ったのちゴールドマンサックスに入社。311を機に退職をし、パキスタンに渡る。その後情熱に突き動かされるままに起業。

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「異人・変人と変革を」というミッションを掲げ、一人一人が自分らしく生きれる世界を作ることを目指す私たちアクティブ・コネクターでは、代表である私、松本が出産に伴い、子どもを連れきて会社経営をするという「子連れ経営」、一般的にいう子連れ出勤に挑戦しました。怒涛の子連れ出勤の1年間のレポートや、チームメンバーのインタビューもぜひご参照ください。またこの体験をもとにした、子連れ出勤を社内で取り入れるポイントもこちらに書いております。 そんな風に子連れ出勤をアピールしているため、私たちが子連れ出勤を推進していると思われるかもしれませんしかし、1年間子連れ出勤を実践してきた当事者の、「経営者」としてではなく、「一人の親」としての立場としては、私は子連れ出勤推進派ではありません。というのは子連れ出勤は、育休をとっていたりする時や、保育園に子どもを預けている時にはない苦労とリスクが伴うためです。 今回は、子連れ出勤を検討している当事者の親の方(もしくは親になる予定の方)を対象に、子連れ出勤を検討する上で知っておいて欲しい苦労やリスクを、私自身の体験談をもとにお伝えします。

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