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「カルチャー維持は言語の10倍大切」Zehitomo CEOジョーダンさんが日本でグローバルチームをつくる裏側

12月11日開催のトークイベントGLOBAL INNOVATORS UNLEASHEDの開催を前に、パネラーである株式会社ZehitomoのCEO、ジョーダンさんに同社チームづくりの裏側をお聞きしました。日々ベンチャー企業のグローバルチームづくりに向き合うアクティブ・コネクターCEOの松本が、ジョーダンさんのチームに対する考え、取り組みについて探ります。

CEO自らが「外国人」だと自ずと会社もチームも「グローバル」になるものなのか? 
話を伺うとそこには徹底したカルチャーへの意識と考え込まれたチームづくりが隠れていました。

 

ジョーダン・フィッシャー:株式会社Zehitomo共同設立者/CEO。1986年、ニューヨーク生まれ。2008年に南カリフォルニア大学を卒業後、東京丸の内オフィスのJPモルガンへ入社。債券テクノロジー部でプログラミングやプロジェクトマネジメントの経験を経て、数年でチームをまとめるまでになり、2014年にはヴァイスプレジデントに昇進、電子取引セールストレーダーとなる。2015年に共同ファウンダーのジェームズ・マッカーティーと意気投合し、Zehitomoを立ち上げる。

 

 

 

チームづくりはカルチャーづくり

アクティブ・コネクター 松本:ジョーダンさんはアメリカ出身で、日本での勤務を経てZehitomoを起業されました。2015年のZehitomo創業以来、会社を、チームをどのようにつくってこられたのですか?

ジョーダンさん:Zehitomoは、前職で知り合ったCOOのジェームズと創業しました。2人とも日本での勤務経験を持っていましたが、海外出身者として日本で会社づくりや採用をしていく難しさは確かにありました。国内マーケットに向けたサービスを展開していくにあたって、例えばまずはシニアレベルの日本人マネージャーメンバーをどう探せば良いのか、など人探しに関することはその一つでした。

社員が10名ほどになりシリーズAの資金調達を終えた頃から、私が自ら採用に本腰を入れて取り組んだ時期も経て、今では社員数が30名近くまで増えて、日本と海外出身者が半数ずつのチームになりました。

 

松本:ご自身が海外出身、日本では「外国人」であることで、グローバルチームをよりつくりやすいと感じることはありますか?

ジョーダンさん:それはありますね。例えば求職者の人に会社を知ってもらう上で、言葉で語られることがどれだけ事実に反映されているか、というのは大切だと思います。外国人である自分が日本の会社で代表をしている、という見られ方は、グローバルな環境をイメージしやすくしていると思います。自分だけでなく、エンジニアを中心に現在社員の半数ほどは海外出身者です。このメンバーたちこそが自分たちの多様性を体現しています。

一方で、採用・チームづくりに関して、ただ代表が外国人というだけ自然とそれがグローバルチームづくりになったり、うまくいったりするわけではありません。私が一番大切にしてきたことは、会社の「カルチャー」をつくることです。

 

写真左:Zehitomo CEOジョーダンさん、右:アクティブ・コネクターCEO松本の対談の様子

 

松本:なるほど。やはりアメリカ出身だからそれだけで自然とグローバルな感覚がありチームづくりも採用もうまくいく、という単純な話ではないんですね。ではそんなZehitomoで大切にしているカルチャーはどのように定義、表現されているものですか?

ジョーダンさん:Zehitomoのカルチャーをつくる上で、大切にしている3つのコンピテンシーがあります。それが、Team work (チームワーク)、Problem solving (問題解決)、Ownership (オーナーシップを持った働き方)です。Zehitomoのカルチャーを形作るものであり、採用のときに重要視するポイントです。

 

カルチャーは、その会社で期待されていること、マインドセットを伝える手段でもあります。全ての人に賛同される必要はありません。ある人にとっては大きな魅力に映り、他の人には自分の考えとは合わないと思われることがありますが、だからこそ採用の場でもしっかりと活用しています。

 

会社により人数規模は変わると思いますが、最初の10人〜20人はその会社の”カルチャーCo-Founder”になります。スタートアップであれば、最初の数名のその人たちと働きたいと思うかどうか、その後には、そのチームと働きたいと思うかどうか。段階によって対象が変わっても、その根底にあるのは人によって体現されている会社のカルチャーです。

どんな会社のカルチャーをつくり、維持していくか。これは会社づくりにおいて最も大切にしていることです。

 

松本:ある程度の規模まで成長する手前のメンバーが”カルチャーCo-Founder”である、というところは私たちActive Connectorでも実感する部分が大いにあります。ちなみにZehitomoのカルチャーの定義づけは、どのようにして行われたのでしょうか?

ジョーダンさん:まずカルチャーとなる要素を抽出するために、チームビルディングも兼ねるカルチャーセッションを行いました。メンバー1人1人になぜZehitomoで働きたいと思ったのか、チームメンバーの好きなところは何か、他の場所でなくZehitomoで働きたいと思った理由は何だったのか等をシェアし合いました。

 

スライドが公開され話題となったNetflixのCultureガイドから多くを学んだというジョーダンさん
シリコンバレーと日本の良いところを組み合わせZehitomoにとっての最善を探求している

 

そこでは普段は聞かない興味深い話をたくさん知ることができました。ある人は、Zehitomoは仕事をする中で「ありがとう」という言葉がたくさん通いあうことが好きだと言っていました。前職では、仕事なのだから当たり前と言葉にはしない風潮があったのだそうです。

また、大切にしたいカルチャーを選んでいく過程では、逆にどんなものを絶対に持ち込みたくないかも想像しました。そうすることで、理想がよりクリアになります。

加えて、どんな状況で人は一番に力を発揮できるのか、それも考えました。

行き着いたのは、「適切な難易度の挑戦をしているときに人は最もモチベーションが高まるのでは」ということです。そこにさらに、自分でコントロールができつつ、進むべき方向がわかるくらいのちょうど良いOwnershipを持てていると、個人やチームの力を最大限に引き出せるのではないかと考えました。

 

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エントランスから室内まで、くまなく自由に使用できるスペースが用意されている
家族を同伴する社内イベントの開催もよくあるそう

 

松本:スタートアップというとにかく忙しい状況の中では、製品やサービスの開発に必死です。特に10名前後などの初期の段階では、チームビルディングやカルチャー、バリューの言語化は、優先順位を上げづらいところもあると思います。取り組みたいが時間がないという声も聞きます。そんな中でZehitomoでは早期に力を入れ取り組まれたことが純粋に素晴らしいと思いました。 

ジョーダンさん:シリーズAの資金調達を終えた段階では社員が10名ほどで、そこから採用を強化し始めました。その時にどんな人を採用したいか、どんなチームにしたいかを考え、私自身が採用にフォーカスすべきだと言う考えに至りました。

 

採用担当者がいれば自分の関わり方は少し違ったかもしれませんですが、その時のZehitomoにはHR機能がなく、またHR担当者にも非常に高いレベルを求めていました。採用はそのまま会社づくりに直結するため、私ががっつり採用に入り込み集中する期間をつくりました。 

採用要件を考えるのに、カルチャーの定義はなくてなならない取り組みだったと感じています。

 

 

言語はツール。カルチャーが10倍大切なわけ

 

松本:Zehitomoでは半数が海外出身のメンバーと聞いて気になっていたのが、社内言語です。現在社員の方はどのように言語を使い、コミュニケーションをとっているのでしょうか。

ジョーダンさん:言語の使用状況は、セールスチームは日本語、エンジニアチームは英語、マーケティングチームはバイリンガル環境となっています。

ウィークリーミーティングのように、チームをまたいで行う会議では「書かれている言語と反対の言葉で話す」方法をとっています。もちろんこれは完璧な方法ではなく、内容によっては理解が中途半端になる可能性もあります。でも今は特段支障が出ることなく進めることができています。

 

言語は単にコミュニケーションのツールでしかないので、「英語を話せないから不採用、日本語を話せないから不採用」ということはありません。ただ、最初から英語を理解するつもりがないとか、根本的に受け付けられないとか、いわゆる“英語アレルギー”がある場合はチームメンバーになってもらうことは難しいです。それは日本語に対しても全く同じです。

 

チームワークを大切にしながら一人一人が挑戦と向き合い、Ownershipを発揮できる

 

松本:仕事を進める中では、所属するチームを超えて話をしなければならない部分も出てくるのではないかと思います。そんなときは、どのようなコミュニケーションがとられているのですか。

ジョーダンさん:公用語が一つに決まっているというわけではなく、各自がその相手と伝わる言葉を選んでコミュニケーションをとっています。「英語を使うこと、日本語を使うことに抵抗がない」ことを前提として入社しているので、間違いがあってもとにかく伝えることに専念する、ということで成り立っていますね。

カルチャーさえ共有できていれば、言語は会社が行う工夫も含め、どうにか対応できる範囲だというのが私たちの考え方です。実際に、カルチャーは言語の10倍かそれ以上に大切だと実感しています。言語はあくまでツールとして工夫によって対応ができますがい、カルチャーは会社をつくる柱そのものです。

 

ミッション、カルチャーこそが大切な要素と意識されるためにも、私たちは目標管理にOKR (Objectives and Key Results) を取り入れています。ミッションを明確化し、チームの目標、それに紐づく個人の目標を明らかにすることで、社内でのチームワークも自ずとミッションドリブンになり、カルチャーを共有できるメンバー同士のチームワークが活きてきます。

 

松本:2つの言語を併用している会社からは、日本語と英語を使い分けることで話が深まらずミーティングの質が落ちてしまうことを心配する声も聞きます。そういったことに対してはどのように考えますか?

ジョーダンさん:まず、そのミーティングを何のために行うのかが問題だと思います。ミーティングには目的があると思いますが、個々で話して済むことはミーティングである必要はないですよね。例えばセールスチームが技術的な修正をエンジニアチームにお願いするなど、伝わればそれで解決することがあります。

 

全員がいる場で自分が得意としない言語を話すのは緊張し、間違いを恐れて伝えきれないことがあるかもしれませんが、1対1だとフランクに本来伝えたかったことにフォーカスすることができます。こうした手段で解決することはミーティングにしない方がかえって効率的に改善することができます。

 

落ち着いたワンフロアのオフィスでは、各自が集中しやすい場所で業務に取り組む
同時に開かれた雰囲気で気軽にコミュニケーションをとり合える

 

一方で、チームとチームをつなぐ必要のあるマネージャーについては、現状バイリンガルである必要があります。マネージャーは1対1だけのコミュニケーションではなく、むしろチームを代表して話し、全体に発信することが多いためです。チームメンバーとは違う一つの条件として考慮をしています。

 

松本:なるほど。確かに、言語が2つあることでミーティングの質が下がってしまうという考えは、ミーティングこそが全てを決める場であるという裏返しでもあるかもしれないですね。これを解決するためには、ミーティングだけが物事を決定する場ではないことを構造的に捉え直す必要があるように思います。

ジョーダンさん:そうですね。トップダウンや常に許可を必要とする構造は、ミーティングに依存する状況を作りやすいのではないかと思います。

ここでまた私たちがOKRを取り入れている理由が加わるのですが、チームや個人の目標が会社のミッションとつながっていることが見えると、マネージャーの側にも最適な量、質のOwnershipをメンバーに与える重要性が増します。丸投げでは自由度が高すぎて何も達成されず、マイクロマネジメントでは創造性やモチベーションが上がらない。だからちょうど良い自由の範囲を見定める必要があります。ここが私たちのカルチャーを最大限に引き出す鍵になります。

 



「何のために」「何をするのか」ロジカルに貫くリーダーシップが根底に

松本:Zehitomoでのコミュニケーションの取られ方、考え方がだんだんと見えてきました。全員がバイリンガルでなくてもチームが成り立つ背景はわかりましたが、最近ではオンラインチャットツールの使用も増え、社内の目に見えない場所で行われる会話も増えました。私たちが出会う多くのベンチャー企業でもチャットツールを利用しています。ちょっとしたやりとりや情報交換など気軽な会話ほど日本語で盛り上がってしまい気づかぬ間に分断した雰囲気を作ってしまっていることもあるようです。Zehitomoでは直接的でないコミュニケーションで気をつけていることはありますか?


ジョーダンさん:チャットを使って会話をするときは、セールスチームで話し合うチャンネルは日本語がメイン、エンジニアチームであれば英語となっています。翻訳はされないですがアクセス自体は全員がとれるようになっています。

 

日英バイリンガルであるジョーダンさん自身も、全体に向けては両言語での発信を行う

 

それ以外で、全社員へのアナウンスを目的にしたチャンネルがありますが、ここは日英併記で書いています。ここは私から発信することも多いですね。

他にはユーザーフィードバックというチャンネルがあって、サービスへのポジティブ、またはネガティブな反応を共有する場があります。フィードバック自体はユーザーから日本語で受け取りますが、これはエンジニアチームにも知ってもらいたい内容なので、自動で英語翻訳する機能を使って全員に伝わるようにしています。自動翻訳なのでもちろん完璧な内容ではないですが、中身が伝わるには十分です。

 

言語はあくまでも伝えるための機能の部分に過ぎませんが、大切なのは「どれだけ情報に透明性があり、アクセスすることができるか」だと思っています。その透明性を保つために必要なこととして、翻訳や情報の共有を行なっています。

 

松本:先ほどからジョーダンさんの考えは、様々な部分で一貫しているように感じます。一つのロジカルで通っているからブレずに何をすべきかがわかるのですね。こうしたリーダーシップがあることでダイバーシティのある職場が多くの人にとって力を発揮しやすい場所になるように思います。

ジョーダンさん:ダイバーシティという点でいうと、以前日本企業の社長向けにダイバーシティ研修をしたことがありました。多くの社長さんたちはダイバーシティへの理解については問題なく受け入れているように感じました。むしろより開かれた場所にしなければいけないとわかっていたのです。

 

ただ、何をどうすれば良いのかわからない。それこそが課題なのだと思います。他の会社がどのように取り組んでいるかをとにかく知りたがっていました。

 

その点では、今回の登壇イベントに一緒に登壇するHENNGE株式会社のように、日本人をマジョリティにして一度成熟した後に英語化をする、など大きな変革を行なった企業の取り組みは多くの日本企業にとって学びが多いのではと期待しています。

◇◇◇◇◇◇◇

 

イベント当日は松本がファシリテーターとして、改めてジョーダンさんとのトークを楽しみにしています!

 

Zehitomoでは、現在積極採用中です!
https://www.zehitomo.com/recruiting 

公式ウェブサイトはこちらから
https://www.zehitomo.com/


Zehitomoジョーダンさんが実践してきた取り組み事例は、他社(HENNGE、メルカリ、インフォステラ)とのディスカッションも交え、12月11日開催のトークイベントGLOBAL INNOVATORS UNLEASHEDで更に公開します!日本発スタートアップ、ベンチャー企業がどんな風に国内でグローバルチームをつくっているのか、リアルなトークをぜひ聞きにお越しください。

 

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小林喜子
小林喜子
Marketing Officer 大学を卒業後アクティブ・コネクターのインターンから参加し、フル参画。アカウントマネージャー職を経て、現在は多様性を真に強みとできるグローバルチームづくりをリアルな現場から探るため、インタビュー記事やブログを執筆、発信している。

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